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 今朝新聞を読んでいると「介護の仕事を担うのはだれ」という特集既記事が掲載されていました。20年後、少子高齢化の影響で介護の担い手が大幅に足りなくなるかもしれないということでいろいろな分析・施策が載せられていました。
 前提は確かに疑わないとして、20年後の要介護者は現在の40%増しになるとしましょう。そうすると、ペルバーさんも40%増必要なわけですが、少子化の影響でその分の労働力の確保が難しいという部分はちょっと違うのではないかと思いました。更に、その分を補うために外国労働者を受け入れも選択しだという話しなると、それは全然違うだろうと思った次第です。
 まず労働力が12万人不足するという話しですが、現在の日本の失業者数は320万人を超えています。さらにニートが80万人以上と言われています。これは現在の数字なので、20年後にこれだけの労働力が余っているかといわれれば、それはなんとも言えないところですが、現在でも400万人の無職の人がいるのですから、20年後に12万人の労働力が不足するというのは、ちょっと考え辛い所です。
 新聞の記事では、介護の仕事で不足するのは、非常勤で働くパートの人だと分析しています。これらの仕事は自給が安い上に、定時の仕事ではないく必要な時に必要なだけ働く仕事なので、労働時間も収入も一定しないために敬遠されているという話しでした。これらのパートをする層を40代50代の女性に限定して考えているのも、結局はこの収入では生計を維持できるものではなく、子育てが終わった専業主婦の人達が、ちょっとした余剰時間を使って介護のパートをすると言う形になっているということのようです。
 それならば尚のこと20年後に40代50代で自分のコアな仕事を持たず、夫の収入だけで生計をたてて、空き時間に介護のパートをしている女性がいるという想定は、かなり怪しいと思うのです。更には、こんな不安定で収入の少ない仕事に外国人労働者を受け入れるのはいかがなものでしょうか。
 外国人労働者の受け入れが語られる背景は、本当は労働者数の不足ではないことを、きちんと認識しなければなりません。先ほど述べたように、今の日本には無職の人が400万人もいて、決して労働者数の不足の状態ではありませんし、将来急速に労働者数の不足に陥るというのも考え辛い状況であることを考慮すれば、「将来労働者不足が懸念されるので外国人労働者の受け入れを」というのがかなり論理の飛躍であることがわかります。不足するのは労働者ではなく「安く使える労働者」です。
 日本人の人件費が上がって、最近では女性も労働市場に大量に流れこんでいて、安く使えるパートのおばちゃんも減ってきました。そこを補うために外国人労働者を受け入れようというのが本音なのです。安く働いてくれるのだったら、受け入れがいいじゃないかと単純に考えないでください。
 まず何故に今安く働くパートのおばちゃんが減っているのかを考える必要があります。それは、一般的な男性の所得が減っている、または昔のように年功序列で給料があがっていかない、またはリストラで職を失う可能性が高まっている。と、当時に、子供を育てるのにかなりの経費がかかるようになってきているため、夫婦共働きでないと生計が成り立たない現実があるからだと思います。
 さて日本にやってきた外国人労働者はどうやって生計を維持するのでしょうか。時給1200円で仕事時間は不規則、収入は不規則というパートの仕事で、日本での生活が維持できるとは思えません。このケースでの外国人労働者はフィリピンの労働者が想定されているのですが、フィリピンで時給1200円といえば、多分かなり高額で、飛びついてくる労働者は多いかもしれませんが、日本で働くとなれば、自分の生活を維持するのにかなりまとまった収入が必要です。日本人でも旦那の収入で暮らしているからこそ、お小遣い程度の収入でいいという人しかやれない仕事なのに、家もなければ、他の生活資金のあてもない外国人労働者が、この介護のパートの仕事で日本での生活が維持できるのでしょうか。かなり疑問です。
 また、この労働者の大半が女性だと思うのですが、日本で働くうちに日本人男性と結婚する方も出てくることでしょう。それは別に個人の問題なのでよいのですが、離婚した時のことを考えるとかなり大変な話しになります。元の国に強制送還するのでしょうか?お子さんがいればそれも難しいでしょうし、そうなると、彼女たちの生計は誰がみるのでしょう。結婚しなくても、子供が出来たケースなどはそうするのでしょう?
 外国人労働者を受け入れるということは、国民として受け入れる覚悟がなければやってはいけないことだと私は思います。それを考えずに安易に「都合のよいパート労働者」として外国人を受け入れるのは、将来に禍根を残すことになります。
 それでは、介護の仕事は誰がやるの?という問題が解決しません。でも私はこう思うのです。日本の寿命はまだまだ延びています。それが要介護者を増やしつづける要因でもあるのですが、一方で元気な高齢者も山ほど生み出しています。「介護の担い手」を現役世代に限定する必要はまったくありません。60才以上のリタイア生活を送る健康な方を「介護の担い手」として介護市場に担ぎ出せばよいのではないでしょうか。大半が年金暮らしをしているか年金支給待ちの方で、経済的な基盤は一応ありますので、お小遣い稼ぎ程度の収入でもなんとかなるでしょうし、なんといってもポスト要介護世代ですので、介護する側を体験しておくのも役に立つと思います。
 パート料だけでなく、自分が要介護になった時に優先的に介護サービスの個人負担費用として使える介護チケットを作って、それで介護パートの報酬を払う制度などを作ることで、パート介護者の経費を押さえると共に、パート介護への参加者を増やすことができると思います。
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